tabletux

不意打ちのように、IntelからMeeGo TabletUX 1.2 Pre-alphaが公開されました。このブログ見るような方は先週末MeeGoが半分死んだような状況に見えているのはよくご存知だと思いますが、Nokiaの発表はIntelにとって当然想定内でMeeGoを沈ませないようにIntelのコミットメントを強めるメッセージとして公開された部分もあるのかな、と思っています。

さっそく公開されたTablet UX 1.2 pre-alphaをAspire One 532hにインストールしてみましたので、写真少し紹介したいと思います。

AppUp DevelopersProgramのサイトのブログエントリによるとサポートされているH/Wは現時点で以下のようです。

  • Lenovo S10-3t convertible netbook.
  • WeTab by WeTab GmbH.
  • ExoPC Slate by ExoPC, Canada

ですが、もともとCore部分はnetbookですから、一応Atomのネットブックならだいたい動くと思います。

まずはイメージのダウンロードをします。以下からダウンロード可能です。

https://appdeveloper.intel.com/en-us/meego-sdk-suite

このページの真ん中くらいに、

MeeGo 1.2 Tablet UX Pre-Alpha Release

という文字と、その右にDownloadボタンがありますので、クリックして、License Agreementに同意してダウンロードします。

ダウンロードしたファイルは"meego-tablet-ia32-pinetrail.iso"という名前です。このisoをCDに焼いてCDブートすればよいのですが、どうもisolinux.cfgがおかしい(64bitになってる)みたいでうまくブートできませんでした。私はunetbootbinでUSBメモリにコピーし、USBメモリブートでうまくいきました。たぶんisolinux.cfgをうまく変えてくれたのだと思います。未確認。

Grubのメニューで"Install Only"を選択して起動します。インストーラはNetbookUXのそれとまったく一緒でした。

meego table ux install done

meego tablet ux boot

はじめに出てきたのは縦長のパネルがいくつも並んだ画面です。仮にパネルビューと呼んでみます。"My Tablet" "Friends" "Music" "Video"など目的別のパネルが配置されており、それぞれ個別に縦スクロールし、かつパネルは横スクロールでたくさん横に並べられます。設定でどのパネルを表示するかどうかも指定できるようです。

settings

設定画面を見ると、見慣れたHandsetUXのものと同じ雰囲気です。meegotouchだと思います。つまりQtベース!

topmenu

WindowsキーがHomeボタンの役割をしていて、押すと昔のandroidみたいな殺風景なアプリリストの画面が出てきます。縦がベースみたいですね。センサーがあればAuto Rotationするんじゃないかと思います。タブレットで試してみたい。

swype

文字入力エリアにフォーカスがあたるとSwypeのキーボードが出てきます。ちゃんとswypeしますw meegotouch inputmethodは入ってないようです。swypeのキーボードは英語かスペイン語?が選べそうです。

app list

Windowsキー長押しでアプリリストが表示されます。これもなんかFroyoのアプリリストみたい?起動中のアプリは長押しでOpen/Closeが選べます。左上がパネルビュー、右上がアプリ一覧へ移動します。ちなみに、"My Tablet"パネルにある"View all applications"を押せばアプリ一覧へ、アプリ一覧で右下にある"Panels"をクリックすればそれぞれのビューを行き来できます。ただアプリリストというかタスクマネージャみたいな画面は今のところWindowsキーでしか動かせないみたいです。仮にWindowsキーがなかったらキーアサイン変更すればよいのかもしれませんが...

MeeGo coreがちゃんとしてるおかげでBT,WiFi,カメラなどちゃんと動きましたw

ちなみにnetbookなのでCtrl+Alt+F1でターミナルに落ちることができます。Ctrl+Alt+F2でXに戻ります。

/etc/meego-releaseには

BUILD: meego-tablet-ia32-pinetrail-1.1.90.2.20110209.4

というバージョンが記されていました。tabletの公開リポジトリはまだないこと、日付が公開リポジトリより新しいことからもIntel(とNokia?)の内部リポジトリの最新から取ってきているようですね。

psコマンドでプロセスを見ると、meego-qml-launcherといういかにもなプロセスが起動してます。予想するにパネルがQMLで書かれていて、それを制御するためのプロセスかな、と。

とりあえず今日はここまで。

UIはまだまだ荒削りですが、これは開発向けUIですから製品化にあたってはベンダがもっとデザインしてくるでしょう。パネルの概念も新しい気がしますし、触ってて楽しいと感じました。HandsetUXに実装されているようなタイル型のタスクスイッチビューとかもそのうち載ってきたりするかもしれないし、まだまだこれから進化しそうです。

NokiaのMeeGoへのコミットが限りなく小さくなってしまった(ように見える)ので残念なところですが、Intelは引き続きMeeGoを担ぐし、ある意味心配していたIntelがQtやる気あるかどうか、という点でも、ちゃんとQtベースのUIのTabletUXをIntelの名前で公表したことからも、自分が思っていた以上にIntelはQtをちゃんと採用する気だった、ってことを確認できて、ちょっとIntelを見直しましたw MeeGoがタブレットや電話のビジネスとして成功するかはまだまだ未知数ですが、引き続きウォッチし続けてよいかな、と思えるいい収穫でした。

で、実際にExo PC Slateが欲しくなってきた。MS Storeの在庫復活しないかなぁ。Exoに問い合わせてみようかしら^^;